はじめに
本ページの技術資料では、当会が運営するISPサービス(以下、SDCCオープンネットワーク、略称 SDCC ONWという。)について、相互接続や、利用にあたって必要となる技術情報を掲載しております。
本ページ内の情報は、発信日時点の情報であり、ネットワーク構成は日々更新されておりますので、最新の情報につきましては、各拠点管理者に確認されることをお勧めいたします。
インターネットが使えるようになるまで
SDCC ONWのインターネットサービスをご利用いただくことは、フレッツ・光ネクストなどでプロバイダーを契約するのとほぼ変わりません。フレッツ・光サービスなどで提供されるNGN網の折り返し機能や、その他のISPネットワークにオーバーレイして当団体のインターネットを提供します。
具体的なサービス提供までのステップは下記のとおりです。
- こちらから入会申込を行う。(固定のIPアドレスを割り当てますので、住所、氏名等をお伺いします。ご理解願います。)
- 希望するIPアドレス個数、ASNなどを調整する。
- ネットワーク中継拠点と接続交渉を行う。
- BGPを用いて、割り当てられたアドレスを広報し、インターネット接続を利用する。
各項目の詳細についてご説明します。
2.希望するIPアドレス個数、ASNなどの調整
IPアドレスについて
当団体は下記IPアドレス資源を有しております。
103.152.178.0/24 103.160.48.0/24 島根大学関係者向け (512アドレス)※詳細は無線通信技術部にお問い合わせください。2001:df4:1780::/48 2406:7ec0::/32 |
上記アドレス範囲から、希望に応じてアドレスを割り当てます。
IPv4アドレスについては最小4アドレス、最大32アドレスでの割り当てが可能です。
APNICより、アドレス使用状況についての調査が行われることがあります。大規模なアドレス割り当てを行っているユーザー様には、使用状況についてお伺いする場合があります。
IPv6アドレスについては最小/56、最大/35でのアドレス割り当てが可能です。
ASNについて
本ネットワークでは、柔軟で耐障害性の高いネットワークを運用するため、BGPによる動的経路制御を行っております。ユーザーとSDCC ONWは1対1で接続されるのではなく、ユーザーがSDCC ONWの一員となります。
そのため、SDCC ONWを利用するにあたっては下記のような要件があります。
- GRE/IPIPなどのトンネルを作成可能で、各拠点に接続可能なこと。(トンネルの方式は相談に応じます。)
- 4バイトプライベートASNが利用できること。
- BGP4+を利用可能なこと。
また、任意ではありますが、ご利用者側にて、適切なトラヒック制御をお願いしております。
トラヒック制御をおこなわない場合、障害発生時などに、他のユーザー様のトラヒックが流れる原因となります。
一般的にNGN網折り返し機能であれば通信制限はかかりませんが、他の事業者様や移動体通信事業者様のネットワークでは、著しいトラヒックにより、帯域制限が行われる場合がございます。
あらかじめご了承ください。
Backbone
SDCC ONWは、下記のような構成となっております。(画像をクリックすると画像ファイルが開きます。)
SDCCの利用者はインターネット接続性を提供するVIXと、インターネット接続利用者である、POPに分かれています。
上記バックボーン画像のうち、青色の拠点がVIXであり、ユーザーは、単一または複数のVIXに接続することができます。
3.接続交渉
申し込みが完了すると、2~3営業日を目途にIPアドレスや、プライベートASN資源が割り当てられます。
これらを使用するにあたっては、実際にSDCC ONW網に、アドレスを広報する必要があります。
SDCC ONW網のうち、上流接続箇所は上記BackBone画像をご参考になさってください。
なお、申し込みの際に、接続交渉を同時に進めることができます。その旨、ご連絡ください。
4.インターネット接続の利用
網に接続することができましたら、アドレスを広報することで、インターネット接続が利用可能です。
こちらに接続設定の例などを記載しております。ご参考になさってください。
参考例です。(画像をクリックすると画像ファイルが開きます。)
5.信頼性の高いネットワークのために
インターネットは脆弱です。ご家庭の光/電話/同軸ケーブルが断線すると、多くの場合、インターネットが利用できなくなります。当団体の拠点に障害が発生したとき、インターネットが利用できなくなるかもしれません。
私たちは、そのような事態を好みません。そのため、SDCC ONWではBGPによる経路制御を実施しております。より多くのBackBoneルーターに接続することはもちろん、ユーザー同士で相互接続することで、強いインターネットが実現できます。
このネットワークは実験用ネットワークの一面もあります。大きな障害を起こさない範囲で、遊んでみてください。
6.その他の情報
SDCCのWikiサイトにより詳細な情報を掲載しています。
こちらからぜひご確認ください。